この世から”ストレス”がなくなるとどうなるか

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ストレスの種類

「ストレス」と一言で言っても、いろいろあります。

たとえば、大きなライフイベントでどどーんとやってくる大きなストレスがあります。

離婚、誰かとの死別、失業など。

この世からストレスがなくなるとどうなるか

その一方、日常に起こっていて下手すると自覚がない手すると自分でも気がつかないのにいつの間にか、つり積もってしまう小さなストレスも。

職場の人間関係のストレス、仕事のストレス、旦那や嫁から来るストレス、子育ての悩みから来るストレス、お金のストレスなど。

(実はこのような小さなストレスの積み重ねのほうが、やっかいかも!)

「ストレス」と聞くと、悪いものというイメージがあります。

ストレスは美容と健康の敵、と言われることもよくありますよね。

ですが、

「ストレス」自体は悪いものではありません。

 

 

そもそもストレスとは?

The American Institute of Stress (そんな Institute があるんですね。。。)によると、ストレスとは ”the non-specific response of the body to any demand for change” ・・・なのだそうです。

つまり、「変化への要求に対する体の非特定的な反応」であり、

 

変化が必要なとき、ストレスが引き起こされるということです。

(ちなみに、「外からの刺激が体に加えられた結果、体が示した変化」という風に定義しているところもいくつかありました。)

ということは、良いストレスもあるということです。

ちなみに、そのストレスの原因となる刺激のことを、ストレッサーといいます。

 

良いストレスの例

目標に向かってがんばっているときに壁にぶつかったり、今までやってこなかった新しいことにチャレンジしていくことがあります。

新しい環境や新しい出会いの中に飛び込んでいくこともあります。

これらもすべて「ストレス」です。

 

外からの刺激、変化に対して自分が反応しているので。

そして、これらのストレスは良い刺激となって私たちは成長していくのです。

新しいことが始まるとき、成長するとき、必ずなんらかのプレッシャーを経験します。

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子供を生むときは、お母さんもふんばります。

赤ちゃんも狭いところを通って出てきます。

種から芽が生えるときもそうですよね。

また、筋肉をつけたいときも、ダンベルなどの負荷(=プレッシャー)をかけてトレーニングしていきますよね。

これらもすべて、「ストレス」です。

つまり、

ストレスに「良い・悪い」もない!

もちろん、ストレッサ―にも良い・悪いはありません。

意味づけをしているのは私たちだけ。

 

実はストレスが亡くなると困る

さらに言ってしまうと、実はこの世の中からストレスがなくなると、困ったことが起こるんです。

皆さん、ストレスはありますか?

「ストレスがない生活になればいいのに」と思っていませんか?

 

ちなみに、私はストレスは周りの人に比べたら感じにくい方です。

「典型的O型」と言われるほど、おおざっぱで小さいことは気にしないから笑!

「ストレスがなさそう」とよく言われますが、もちろんありますよ。

そもそも、ストレスない人なんていませんよ!(当たり前だけど。)

というか実は「ストレス」は必要なのです。

 

この世の中からストレスがなくなったとするとどうなるか

ストレスをなくすためには、ストレスの引き金となる刺激(「ストレッサー」)をなくす必要があります。

そして外からの刺激がなくなると、人はどうなるのかという実験が行われたことが実はあるんです。

1950年代にDonald Hebbという心理学者らによって行われた「感覚遮断」という実験がそれです。

今は禁止されているそうです。

その実験では、外からの刺激を一切排除して、人はどう変わるのかが調査されたんです。

被験者は防音室に入り、食事とトイレ以外はベッドで横になったまま過ごさせられたそうです。

その間、被験者はゴーグルをかけて、手足にカバーをはめさせられました。

また耳の周りにはU字型の枕で覆われ、部屋にある空調のため、外部の音が遮断されました。

実験当初、実験者たちは被験者たちを6週間ほど、観察する予定でした。

。。。ですが、数日ももたなかった。

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被験者ほぼ全員が、思考に支障をきたしたらしいです。

被験者たちは、自分の仕事について考えることを要求されましたが、論理立てて物事を考えることができませんでした。

他にも、簡単な算数テストにも答えられなかったり、

他の人からの洗脳にかかりやすくなったり。。。

そして幻聴や幻覚も経験したらしいです。

ある人はなぜか犬の画像だけが幻覚として見えたり、

他の人はいろんな種類のメガネだけがひたすら見えたり。。。

怖っ

でも、「ストレスがない」ということは「外部からの刺激がない」ことであり、こういうことなんです。

私たちが正常に生きていくためには、ストレスは必要なんです。

 

ストレス「自体」に、良いも悪いもないのです。

意味づけをしているのは私たち。

良いか悪いかの違いがあるとすれば、

それは、ストレスの対処方法!

(ストレスコーピング)

ストレスをうまく処理できないと、精神そして体に悪い影響を及ぼします。

 

ストレスを減らす一番簡単な方法

今日は、ストレスを減らす一番簡単な方法をシェアします。

それは、運動などでストレスを解消することでもなく、

怒りを感じないように自分をコントロールするテクニックを学ぶことでもなく、

ストレスの原因そのものをなくすことです。

当たり前のことですが。

 

 

ストレスの元をなくすというのはつまり・・・

・・・・「捨てる」ことです。

たとえば物を捨てる。

断捨離、はやりましたね。

私は3年ほど前から比べて所有物が10分の1くらいに減りました。

 

物がなくても意外にやっていけるようです。

しかも物が少なければ少ないほど、ストレスが減りました。

物を探す、物を収納する場所や方法を考える、物を動かして掃除する、などといった余計な労力がなくなったからです。

 

物以外も断捨離できる

同時にストレスがたまるような人間関係や考え方も、断捨離をおすすめします。

人間関係の断捨離、といっても苦手な人との関係を絶つ、ということではありません。

それよりも、人間関係の整理です。

 

ストレスを感じさせる人と状況などをとりあえず把握してみます。

ストレスをなくすために行動できることをリストして、それを実行することです。

たとえば特定の人に何かを伝えてストレスがなくなるのであれば、さらっと伝える。

やってみた人は分かると思いますが、実はかなり簡単なことです。

「これを言ったら嫌われる」という思い込みを捨てます。

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また、ストレスがたまるような義務を自主的に自分に課さないことです。

たとえば、あなたが日曜日に予定が入っていなかったとします。

それで誰かに何かに誘われたり、何かを頼まれたとしても 、OKする必要はないのです。

それほど行きたくもないパーティに誘われたからと言って、わざわざ行く必要はありません。

「行かなければならない」という妙な義務感を捨てます。

 

現代ならではのこんなストレスもある

最近、フェイスブックを見ると、他人と自分を比べて落ち込んでしまうという方がいました。

実は、どこかの統計で3人に1人は「ソーシャルメディアストレス(social media stress)」を持っているらしいです。

なのでこれは正常なことなのです!!(なのでもしあなたがそのような状況なら、自分を責める必要はまったくありません。)

フェイスブックを見ても動じないくらい、自分に余裕を持てるようになるのが良いです。

ですがそれがすぐにできないのなら、ストレスの根源をたてばよいのです。

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たとえば、フェイスブックを見ない。

ストレスを感じさせる人のアップデートが表示されないように設定する。

など。

 

「フェイスブックを見なければならない」という思い込みを捨てます。

別にフェイスブックがあるからといってみる必要はないのです。

自分が気分が悪くなる映画のDVDを持っているからと言って、わざわざ見ますか?

見ませんよね。

私のメンターの一人がこう言っていました。

 

Make life a conscious creation rather than an unconscious reaction.

人生を「無意識の反応(unconscious reaction) 」ではなくて、「意識的な創作物(conscious creation)」にしよう。

ストレスフルな状況があると、私たちは本能的かつ無意識にストレス反応をおこしてしまいます。

ストレスの根源を断つ、ということは自分で意識的に状況をコントロールする、ということです。

つまり自分の人生の主導権を、「状況」に渡すのではなく、自分に戻すということです。

 

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